40歳という節目。
誰もが一度は「このままの働き方を続けていいのか」と自問自答する時期ではないでしょうか。
今回インタビューしたのは、2年半前に広告業界から株式会社久留米興業へと飛び込んだ今井さん。広告の世界から、ヘルメットを被り現場へ向かう土木の世界へ。
一見すると正反対のキャリアに見えますが、今井さんの口から語られたのは、驚くほど冷静で戦略的な「ブルーオーシャン戦略」でした。
「建設業界はチャンスしかない」
そう言い切る今井さんの言葉には、長時間労働に疲弊した過去、専門知識ゼロで職人さんに怒鳴られた苦労、そして、その先に手に入れた「自分にしかできない役割」への確かな手応えが詰まっています。
異業種から来たからこそ見えた、建設業界の本当の魅力。そして久留米興業という「スピード感あふれる組織」で働くリアルを、今井さんの言葉でたっぷりとお届けします。
≪目次≫
・ 広告代理店からの卒業と「40代の生存戦略」
・ 専門知識ゼロの洗礼。「現場」という名の最強の教室
・ 現場を動かす「社内営業」と、言葉の壁を越える謙虚さ
・ワークライフバランスの真実。週4でジムに通える建設営業
・ 感謝の循環。「ありがとう」がキャリア後半戦の原動力
・最後に
■広告代理店からの卒業と「40代の生存戦略」

ーー今井さんは前職、広告代理店にいらしたんですよね。40歳を過ぎてからの異業種への転身、それも建設業界へのキャリアチェンジは大きな決断だったのではないですか?
今井さん: 「そうですね。周りからは驚かれました。前職の広告代理店での仕事はやりがいもありましたが、とにかく労働時間が長かったんです。若いうちは体力でカバーできても、40歳という節目を越えた時に『この先10年、20年も同じ働き方ができるか?』と自問自答すると、正直難しいなと。
もっと生活に密着した、誰かの役に立っていると実感できるインフラに関わる仕事に就きたい。そう考えて転職活動を始めましたが、僕の中で一つ明確な『生存戦略』があったんです」
ーー生存戦略、ですか。
今井さん: 「はい。建設業界って、一般的には『高齢化が進んでいる』『若手不足』とネガティブに捉えられがちですよね。でも、僕からすればそれは圧倒的なチャンスでしかなかったんですよね。
若手に人気がないということは、裏を返せば、自分より下の世代のライバルが少ないということです。上が詰まっていないから、異業種からの中途採用であっても、本人の頑張り次第で昇進しやすいし、裁量も持たせてもらえる。大手企業に今から入り込むよりも、久留米興業のような中小企業で自分の力を試すほうが、キャリア後半戦の逆転劇としては面白いんじゃないかと考えたんです」

ーーあえて「人手不足の業界」をブルーオーシャンと捉えたわけですね。その中でも、なぜ久留米興業だったのでしょうか。
今井さん: 最大の理由は、選考の圧倒的なスピード感です。これは本当に驚きました。
実は、自宅から会社までドア・ツー・ドアで1時間くらいかかるので、アクセスだけを見ればもっと好条件の会社はあったかもしれません。でも、他社が人事の手続きや数回の面接に時間をかけている間に、久留米興業は一次面接から社長が直接出てきてくれたんです。
そこで自分の経歴や考えを伝えたら、その場ですぐに話が進んで、2回目の面接ではほぼ採用が決まっていました。このレスポンスの速さは、現場を預かる企業として信頼に値するなと感じましたね。
社長自身が『未経験でも、資格がなくても、やる気があるならいいよ』と言い切ってくれた。その決断の早さに、『ここなら自分の裁量で、迷いなく働ける』と確信して入社を決めました」
■専門知識ゼロの洗礼。「現場」という名の最強の教室

ーー意気揚々と入社された一方で、建設業界は専門知識の塊です。最初は相当な苦労があったのではないでしょうか。
今井さん: 「正直、最初は大変でしたね(笑)。営業としてスタートしましたが、飛び交う言葉が何一つ分からない。図面を見ても、専門用語を聞いても、宇宙語を聞いているような感覚でした。しかも、僕が入社したタイミングがちょうど前任者の方の退職と重なっていて、じっくり研修を受けている余裕がなかったんです。
入社してすぐに『まずは現場に行ってきて』と言われ、右も左も分からないまま現場に放り込まれました。でも、今振り返るとあの『逃げ場のない切迫感』が、僕の習得スピードを何倍にも早めてくれたんだと思います。甘えていられる状況じゃなかったですから」
ーー現場では、百戦錬磨の職人さんたちが待っていますよね。
今井さん: 「そこが最大の壁でした。現場の職人さんや施工管理の方々は、この道何十年のプロです。対して僕は、知識ゼロの新人営業。そんな僕が現場の段取りや指示を出すわけですから、当然反発もあります。
一番きつかったのは、良かれと思って立てた計画に対して『今井さん、こんなの現場じゃできないよ』『分かってないな』とストレートに突き返されること。自分の無知さを突きつけられる毎日で、どうすれば現場を円滑に動かせるのか、本気で悩みました」
ーーその「壁」を、どうやって乗り越えていったのですか?
今井さん: 「机の上で参考書を100回読むのをやめて、現場を1回でも多く見ることに決めたんです。書類上の数字や言葉だけで理解しようとしても、現場のリアリティとは絶対に整合性が合わない。
だから、現場の人に徹底的に教えてもらう姿勢を取りました。
分からないことは素直に『教えてください』と聞き、実際に作業が進む様子をじっと観察する。時には指示ミスをして怒られることもありましたが、失敗して初めて『ああ、だからあの時職人さんはあんなに怒ったのか』と腑に落ちるんです。
教科書通りの正解なんて現場にはありません。
現場の『生の声』を聞き、失敗を糧にしていく。この泥臭いプロセスこそが、未経験の僕にとって最強の教室でした。そうやって少しずつ知識がついてくると、職人さんたちとの会話も噛み合うようになり、少しずつ『営業としての居場所』ができていく実感を持てるようになりました」
■現場を動かす「社内営業」と、言葉の壁を越える謙虚

ーー知識を身につけるだけでなく、実際に「人を動かす」段階に入ると、また別の難しさがあったのではないでしょうか。
今井さん: 「そうですね。建設の営業って、実を言うと外のお客様に売るのと同じくらい、社内や協力会社の現場スタッフとの関係構築、つまり『社内営業』が重要なんです。僕らは現場をお膳立てするのが仕事ですが、実際に汗を流して形にしてくれるのは職人さんたちですから。
特に久留米興業の現場には、いわゆる『昔気質』の職人さんも多くいらっしゃいます。当初は、僕のような異業種出身者が指示を出すことに反発を感じる方もいたはずです。そこで僕が徹底したのは、どんなに忙しくても頭ごなしに『これをやってくれ』と言わないことでした」
ーー言葉選び一つで、現場の反応が変わるものですか?
今井さん: 「劇的に変わります。僕は常に『お願いします』という姿勢を忘れないようにしています。大変な現場であればあるほど、『ここが踏ん張りどころなんです、助けてください』と素直に頼る。
それと、情報の流し方にも工夫をしています。現場責任者にだけ話を通すのではなく、中堅の作業員の方々にも『次はこういう動きになります』と早めに共有しておくんです。
責任者一人にすべてを委ねるのではなく、周りを味方につけて外堀から埋めていく(笑)。
そうすることで、現場全体の動きが驚くほどスムーズになるんです。相手の立場や性格を理解して、接し方や話し方を変える。これは広告業界で培ったスキルが、意外な形で活きている部分かもしれません」
ーー現場にはベトナムからの技能実習生の方も多いと伺いました。彼らとのコミュニケーションはどうされていますか?
今井さん: 「現場の約1/3はベトナム人の実習生です。正直、日本語の理解度には個人差があるので苦労することもありますよ。でも、言葉が完璧に通じないからこそ、コミュニケーションの本質が問われる気がしています。
彼らに対しても、一人のプロとして接し、情報をしっかり流しておく。
誰が欠けても現場は回らないんです。
難しい言葉を並べるのではなく、相手が理解しやすい伝え方を模索する。
そうやって信頼を積み重ねていくと、彼らも僕の指示を意気に感じて動いてくれるようになります」
ーー今井さんが考える、この仕事に最も必要な資質とは何でしょうか。
今井さん: 「結論から言うと、『人の話を聞くことができる能力』に尽きます。営業だからといって、自分の意見を押し通すだけでは現場はついてきません。現場が何を求めているのか、何に困っているのか。相手の意向を汲み取った上で、コストや納期とのバランスを調整する。
社内外の調整役として、まずは相手の話をしっかり聞く。それができて初めて、信頼という土台の上に仕事が成り立つんだと、日々痛感しています。それができれば、今の知識がゼロであっても、この業界で必ず居場所を作っていけるはずですよ」
■ワークライフバランスの真実。週4でジムに通える建設営業

ーー「建設業界=休みがない、長時間労働」というイメージを持つ求職者は非常に多いと思います。前職の広告業界も多忙だったとのことですが、実際に久留米興業に入ってみて、生活はどう変わりましたか?
今井さん: 「そこは、一番良い意味で期待を裏切られた部分ですね。僕は今、週に4回ほどジムに通っています。 平日の夜もそうですし、週末も。そこは私の入社前の業界に対する印象と違っていて驚きましたね。
もちろん、現場は動いていますし、繁忙期やトラブルがあれば対応が必要な場面はあります。でも、久留米興業の営業職に関して言えば、土日は基本的にしっかり休みです。連休も取りやすい環境が整っています。前職の広告代理店時代は、常に仕事の通知に追われ、心身ともに休まる暇がありませんでしたが、今は自分の時間を明確に確保できています」
ーー週4でジム! それはかなり充実していますね。なぜ、そこまでプライベートを確保できるのでしょうか?
今井さん: 「会社が個人の裁量を尊重してくれているからだと思います。やるべき準備をしっかり整えて、現場が円滑に回るようにお膳立てさえできていれば、ずっと会社に縛られる必要はありません。
もちろん、現場の職人さんは朝が早いですし、大変な仕事です。でも営業という立場においては、自分の段取り次第で仕事の密度をコントロールできる。僕はジムに行くことが習慣、というかもう衝動でやめられなくなっているレベルなんですが(笑)、そうやって体を動かす時間を持てることで、仕事のストレスも溜まりにくくなりました。オンとオフの切り替えが明確になったのは、40代の僕にとって、長く働き続けるための大きなメリットですね」
ーー建設業だからといって、プライベートを犠牲にする必要はないと。
今井さん: 「全くないですね。むしろ、前職よりも今のほうが健康的な生活を送れています。電話一本で解決できることは電話で済ませるといった、効率的な働き方も浸透していますし、会社全体として『休むときは休む』という空気感があります。
『建設業界はきついから、自分の時間は諦めよう』と思っている人がいたら、それはもったいない誤解だと言いたいです。久留米興業には、やるべきことをやっていれば、平日の夜に趣味に没頭したり、家族や自分のために時間を使ったりすることを当たり前に受け入れてくれる土壌があります。この『持続可能な働き方』こそ、僕がこの会社を気に入っている大きな理由の一つなんです」
■感謝の循環。「ありがとう」がキャリア後半戦の原動力

ーー最後に、この仕事を通じて得られる「やりがい」と、これからの展望について聞かせてください。
今井さん: 「やりがいで言うと、前職の広告業界では味わえなかった『手触り感のある喜び』があります。広告の世界は良くも悪くもビジネスライクな関係性が中心でしたが、今はもっと泥臭くて、人間味がある。
例えば、古くなった道路をきれいに舗装し直す工事をしていると、近隣にお住まいの方から直接『きれいにしてくれてありがとう』とか『歩きやすくなったよ』と声をかけていただけることがあるんです。
もちろん工事中はご不便をおかけして叱られることもありますが、完成した瞬間にいただく感謝の言葉には、何物にも代えがたい重みがあります。インフラという、誰かの生活の当たり前を支えているんだという誇りは、僕が今のキャリアを歩む上での大きなガソリンになっていますね」
ーー今井さん個人として、今後目指している姿はありますか?
今井さん: 「まずは『1級土木施工管理技士』の資格取得ですね。これは僕にとって、今の『勉強中』というステージから脱し、会社により大きく貢献するための条件だと思っています。
資格があれば、もっと大規模な現場や責任のある仕事も任せてもらえるようになる。給与面などの待遇にも直結しますし、40代から始めたこの挑戦を形にしたいんです。
また、業界全体を見渡すと深刻な人手不足という課題があります。
久留米興業だけでなく、この業界自体が存続していくために、若い人たちが『建設って面白そうだな』と思えるようなタッチポイントを作っていく。異業種から来た自分だからこそできる、新しい視点での発信もしていければと考えています」
ーーこれから久留米興業への応募を考えている方へ、メッセージをお願いします。
今井さん: 「『建設業界なんて、自分には無縁だ』と思っている人にこそ、一度扉を叩いてみてほしい。僕自身、1ミリも想像していなかった世界でしたが、入ってみればチャンスの宝庫でした。
専門知識は後からついてきます。一番大切なのは、先ほども言った通り『人の話を聞く力』です。職人さんのこだわりを聞き、お客様の要望を聞き、その間に立って調整を楽しむ。それができる人なら、未経験だろうが40代だろうが、必ず活躍できます。
久留米興業は、社長をはじめ意思決定が驚くほど速く、自分の裁量で働ける会社です。激務に追われるだけの毎日を変えたい、社会の役に立っている実感を持ちたい。そんな野心と謙虚さを併せ持った方と一緒に働けるのを、楽しみにしています」
■最後に

「建設業界は、チャンスしかない」
インタビュー中、今井さんが迷いなく放ったその言葉は、単なるポジティブな強がりではなく、異業種で荒波に揉まれてきた一人のビジネスパーソンが辿り着いた、極めて冷静で論理的な「結論」でした。
多くの人が「未経験だから」「もう40代だから」とブレーキをかける中で、今井さんは建設業界の現状を「ライバルが少ないブルーオーシャン」と定義し、自身の持ち味である「聞く力」を武器に、鮮やかな逆転劇を演じています。
久留米興業という会社は、そうした「戦略的な挑戦」を笑わず、社長自らが即断即決でチャンスを与える場所です。
専門知識は、後からついてくる。 現場の信頼は、誠実な「社内営業」で築ける。 そして、プライベートの充実は、自分の裁量で手に入れられる。
今井さんの歩みは、今のキャリアに閉塞感を感じているすべての人にとって、40代からの新しいキャリアの「一つの形」を示してくれているのかもしれません。もしあなたが、これまでの経験を活かしながら、誰かの生活を支える誇りと、自分らしい時間を両立させたいと願うなら。
久留米興業の門を叩くのに、遅すぎるということはありません。 次にこの「ブルーオーシャン」で主役になるのは、あなたかもしれません。
