40代での異業種転職。それは誰にとっても勇気がいる決断です。
「特別なスキルもない自分に、新しい世界が務まるだろうか……」。
そんな不安を抱えながら、12年続けたお茶業界から、全くの未経験で土木の世界へ飛び込んだのが今回のインタビューを受けていただいた、根岸さんです。
彼が数ある会社の中から久留米興業を選んだ理由は、驚くほどシンプルでした。
それは、社長の「飾らない、フランクな人柄」。
入社から6年。知識ゼロからスタートし、今では公共工事の現場を束ねる「現場代理人」として活躍。さらには難関国家資格である『1級土木施工管理技士』も手にした根岸さんに、これまでの歩みと、久留米興業という会社の「本当の居心地」について、じっくりとお話を伺いました。
≪目次≫
・「最後は社長の人柄でした」40歳・異業種からの再出発
・知識ゼロでも安心できた、車内バックアップの形
・営業補助から「現場代理人」へ。6年間の歩みと仕事の広がり
・「運が良かっただけ」と笑う、1級資格への挑戦
・土日は家族の時間。40代で手に入れた「オンとオフ」の切り替え
・未来の仲間に向けて:大切なのは知識よりも「やる気」と「対話」
■「最後は社長の人柄でした」40歳・異業種からの再出発

ーー 根岸さんは入社して今6年目とのことですが、それまでは全く違う業界にいらっしゃったそうですね。
根岸さん: そうですね。前職はお茶屋さんで12年ほど働いていました。オフィス向けにお茶を販売したり、商品の提案やパッケージデザインをしたり。今の仕事とは全く関係のない世界です。
ただ、東日本大震災の後に業界全体が少し下降気味になってしまって、将来的な不安を感じるようになったんです。年齢も40歳が目前でしたし、何か国家資格が必要な仕事について、長く安定して働けたらなという思いで転職を考え始めました。
実は、久留米興業の前に一度別の会社に入ったんですが、そこは家から遠くて環境も自分には合わず、すぐにまた転職活動をすることになって。そんな時にたまたま見つけたのが、この会社でした
。
ーー 建設業界、それも土木という未経験の分野に飛び込むことに抵抗はなかったですか?
根岸さん: 正直、土木については大学が土木学科だったというだけで、当時は全然勉強もしていなかったので知識はゼロに等しかったです。
ただ、「道がある限り土木はなくならない仕事だ」という単純な考えはありましたね。
色々な求人を見ていましたけど、久留米興業に決めた一番の理由は、やっぱり社長と会った時の印象です。初めて会った社長はすごく若くて、とにかくフランクな方でした。
全然偉そうにしないし、こちらが気を使う必要もないくらい対等に、まるで友達みたいに話をしてくれて。「この人なら気兼ねなく話せるな」と直感しました。
会社全体の雰囲気も明るいイメージがありましたし、バイクで15分くらいで通える近さも魅力でした。でも、最終的には「この社長と一緒に働いてみたいな」という人柄が、40歳での再出発を決めた最大のポイントでしたね。入るまでは業界のことは右も左も分からなかったですが、あの時の直感は間違っていなかったなと今でも思います。
■知識ゼロでも安心できた、社内バックアップの形

ーー 実際に未経験で入社されて、最初は営業補助のような形からスタートされたとのことですが、やはり現場のことは右も左も分からず苦労されたのではないですか?
根岸さん: いや、もう本当に最初は大変でしたよ。
一応先輩が一人ついてくれて教えてもらえるんですけど、その先輩も自分の仕事を抱えていますから、ずっと横にいてくれるわけじゃない。
自分で現場を見なきゃいけない場面も出てくるんですけど、何が必要なのか、どういうやり方で施工を進めなきゃいけないのか、見てもさっぱり分からないんです。
でも、一番助かったのは、分からないことがあったら「すぐに先輩に電話して、その場ですぐに回答がもらえたこと」ですね。これが本当に大きかった。
現場で「これどうすればいいんだろう」と困っても、電話一本ですぐに明確な答えが返ってくる。不安なまま作業を止めてしまうことがなくて、その場で一つひとつ不安を取り除いてもらえた。このサポート体制があったからこそ、何とかやってこれたんだと思います。
ーー 現場に出るまでは、もっと時間がかかるイメージを持っていましたか?
根岸さん: そうですね。でも実際は、入社して1ヶ月後にはもう現場を見ていた気がします。最初は元請けさんを回って御用聞きをしたり、工事のお知らせをしたりという営業的な動きもありましたが、自分の現場をもらったら、もうそこからは自分が現場を見て動かしていかないといけない。
自分では「営業補助」という意識はあまりなくて、最初から「施工管理」の片鱗というか、現場を動かす実務に触れさせてもらえた感じです。
もちろん、さっき言った通りバックアップがしっかりしていたからできたことですけどね。「聞けば必ず誰かが答えてくれる」という安心感があるから、未経験の私でも、早い段階から責任感を持って現場に立つことができたんだと感じています。
■ 営業補佐から「現場代理人」へ。6年間の歩みと仕事の広がり

ーー 最初はガス工事の営業補佐からスタートされたとのことですが、現在は世田谷区の公共工事をメインで担当されているそうですね。具体的にはどのような変化があったのでしょうか。
根岸さん: 今は世田谷区と年間の契約を結んでいる「道路の維持工事」を担当しています。入札で落札したものなんですが、住民の方から「ここの道路が壊れているから直してほしい」といった依頼が区に入り、それを受けて私たちが修繕に動く、という流れです。1年を通して、区内あちこちの現場を常に動かし続けている感じですね。
一番の変化は、立場が変わったことかもしれません。
以前のガス工事の時は、元請けさんを回って指示をいただく側でしたが、今の区の仕事では、私が協力会社さんにお願いして施工をしてもらう立場です。自分が「元請け」のような立ち位置になって、現場をコントロールしていく。そこは大きな変化でした。
ーー 自分で現場を動かす立場になって、特に気をつけていることはありますか?
根岸さん: 協力会社さんとの連携ですね。
会社によって得意不得意があって、例えば「うちは早いけど、あそこの会社さんは細かい作業がすごく丁寧だ」という違いがあるんです。今の区の仕事は細かい部分まで手を抜かない精度が求められるので、そのあたりの振り分けや調整は意識しています。
あとは、現場での「苦情対応」なんかも私の大事な役目です。
現場には住民の方の声が直接届くこともありますから、そこを私がしっかり対応して解決する。そうすることで、職人さんたちが安心して作業に集中できる環境をつくる。自分が現場にいることで現場がスムーズに回る、というところには責任とやりがいを感じますね。
ーー 全くの異業種から始めて、ご自身が関わった道路が形になる。その光景をどう感じていらっしゃいますか?
根岸さん: 自分が作業を直接しているわけではないんですけど、やっぱり自分が携わった通りを車やバイクで通ったりすると、気になっちゃいますね。
「ああ、ここ、あの時大変だったけど綺麗になったな」とか。当時は必死でしたけど、こうして形に残る仕事をしているんだな、というのは悪くない感触です。
土木の仕事は幅が広すぎて、5、6年経ってもまだまだ把握しきれない部分も多いですが、その分、毎日が新しい経験の積み重ねですね。
■「運が良かっただけ」と笑う、1級資格への挑戦

ーー 入社から数年で「1級土木施工管理技士」を取得されたと伺いました。異業種出身で1級まで取ってしまうのは、相当な努力が必要だったのではないですか?
根岸さん: いやいや、本当に「運が良かっただけ」ですよ(笑)。
実は合格するまで3回受けていますから。最初に入社して次の年くらいには、もう会社からテキストを渡されていた気がします。
でも、最初は勉強を始めても何がなんだかさっぱり分からない。用語一つとっても「?」っていう状態からのスタートでした。
特にこの資格の試験って、作文というか論文のような筆記問題があるんですけど、それが毎年変わるし、内容以前に「字が汚いとそれだけでバツにされる」なんて噂があるくらい大変で。僕も必死に書きましたけど、手応えなんて全然ありませんでした。
ーー 実務をこなしながらの勉強時間を確保するのも、一苦労ですよね。
根岸さん: 基本的には休みの日に時間を作って勉強していましたが、やっぱり一番の支えは社内の環境でしたね。うちの会社にはすでに資格を持っている先輩がたくさんいるので、分からないところは常に聞ける状態にありました。
「ここは実務だとこういうことだよ」と教えてもらえるので、ただテキストを読むよりは理解しやすかったんだと思います。
ただ、勉強していて驚いたのは、土木という世界の幅の広さです。
世田谷区の道路の仕事には直接関係ないような、例えば海での工事の話なんかも試験範囲に含まれていて、「こんな広い世界のことまで覚えなきゃいけないのか」と圧倒されました。でも、会社が資格取得を後押ししてくれたおかげで、今の仕事ができるようになっています。
正直なところ、どんなにテキストで勉強しても、現場で経験しないと本当の意味では身につかないなと痛感しています。1級を取ったからといってゴールではなく、ようやくスタートラインに立てたかな、という感覚ですね。これからも現場での経験を一つひとつ積み上げて、知識を本物のアウトプットに変えていきたいと思っています。
■土日は家族の時間。40代で手に入れた「オンとオフ」の切り替え

ーー 40代での転職となると、仕事のやりがいと同じくらい「休日」や「家族との時間」も大切になってくると思います。そのあたりのバランスはいかがですか?
根岸さん: 私は今、妻と子ども2人の4人で暮らしているんですが、家族で過ごす時間はしっかり確保できているなと感じています。やっぱりこの年齢になると、プライベートの充実は外せないポイントですからね。
休みの日は、仕事とプライベートを完全に切り替えています。正直に言うと、休みの日まで仕事の電話には出たくないなって思うくらい(笑)、しっかりオフにする派です。そうやってリフレッシュできる時間があるからこそ、また平日の現場に集中できるんだと思います。
ーー 建設業界だと「土曜日も現場が動く」というイメージが強いですが、久留米興業ではどうなのでしょうか。
根岸さん: 私がいま担当している世田谷区の公共工事に関しては、めったなことがない限り土曜日は動きません。そこは民間の工事をメインでやっている会社とは、かなり大きな違いかもしれませんね。
民間の仕事だと、どうしても土日に現場が動いて緊急の連絡が入ったり、対応に追われたりすることもあると聞きます。もちろん、公共の仕事でも緊急工事が突発的に発生することはゼロではありませんが、基本的にはスケジュールが安定しています。
ーー 「40歳を過ぎて、長く働ける環境を」という入社時の願いは叶っていますか?
根岸さん: そうですね。入社前は「消防設備の会社」で短期間働いたこともありましたが、そこはサポートもなくて不安ばかりでした。今はしっかりとしたバックアップがある上で、自分の時間も大切にしながら働けています。
今の働き方は、心身ともに「救われている」部分が大きいですね。しっかり休んで、家族と過ごして。そうやってオンとオフをパキッと切り替えられる環境があるのは、長く続けていく上では本当にありがたいことだと思っています。
■未来の仲間に向けて:大切なのは知識よりも「やる気」と「対話」
ーー 最後に、これから久留米興業への応募を考えている方や、異業種からの挑戦に不安を感じている方へメッセージをお願いします。
根岸さん: 正直に言って、私自身も「やる気」だけでここまでやってきたようなものです。
だから、やる気さえあれば、どんなバックグラウンドの人でもやっていける。それは自信を持って言えますね。もちろん、幅広い業務をこなす大変さは多々ありますけど、周りのバックアップが本当にしっかりしているので、そこは心配せずに飛び込んできてほしいです。
あと、この仕事で一番大切なのって、実は知識よりも「コミュニケーション能力」なんじゃないかと思っています。この業界って、未だにやり取りにファックスを使っていたりして、驚くほどアナログな部分が残っているんですよ(笑)。でもその分、結局は「人と人」がどう関わるかが重要になるんです。
ーー デジタルな便利さよりも、対面での対話がモノを言う世界なのですね。
根岸さん: そうなんです。現場でも事務所でも、積極的に話しかけにいく。元請けの担当者さん以外の方とも「最近どうですか」なんてフランクに言葉を交わす。そういう一見仕事に関係なさそうな対話から、新しい依頼をいただけたり、現場がスムーズに回ったりするんですよね。
社内の雰囲気も、特定の「こんなタイプばかり」という感じはありません。みんなバラバラで個性的ですよ。社長はゴルフの話が大好きですし、現場の作業員さんは趣味の話で盛り上がっていたり(笑)。私は社長と一緒にゴルフを楽しんでいます。そういう共通の話題から馴染んでいくのもアリだと思いますね。
ーー 特に若い方だと、年配のベテラン勢に囲まれることに気後れしてしまうかもしれませんが……。
根岸さん: 最初は少し圧倒されるかもしれません。うちの事務所も、若くても30代後半、現場も40代以上が中心ですから。でも、そこは気負わずにぶつかっていけば大丈夫です。一生懸命頑張っている姿を見せていれば、周りのベテランたちは必ずそれを見てくれていますし、困った時には必ず助けてくれます。
知識なんて後からいくらでもついてきます。
まずは明るくコミュニケーションが取れて、やる気がある。そんな方と一緒に、この久留米興業をさらに盛り上げていけたら嬉しいですね。
―――最後に
今回のインタビューで最も印象的だったのは、根岸様が何度も口にされた「運が良かっただけですよ」「やる気だけなんです」という謙虚な言葉でした。
しかし、その言葉の裏側には、40歳という節目で慣れ親しんだ業界を離れ、泥臭く知識を吸収し、難関資格を勝ち取った確かな努力があります。
久留米興業は、そんな「変わりたい」と願う人の意志を、決して否定しません。
社長をはじめ、ベテランの仲間たちが電話一本で支えてくれる。その安心感があるからこそ、未経験からでも、国家資格をとり誰にも負けない自分だけのスキルを身に着けることができるのです。
「専門知識も経験もない。けれど、腰を据えて長く働ける場所を見つけたい」 もしあなたが今、そんな思いを抱えているのなら、ぜひ一度、久留米興業の門を叩いてみてください。
そこには、あなたの不安を笑い飛ばしてくれるようなフランクな社長と、あなたの「わからない」を全力でサポートしてくれる仲間たちが待っています。

